おはようございます!
さよちゃんです。
もうすぐ春休みですね。
受験生の皆さん、お疲れ様でした。
寒くて厳しい冬が終わり、ようやく暖かな季節になりましたね。
朗報をお待ちしています!
ブログ記事を一か月前に書いたきり、投稿できていませんでした。
長野市のホームページの更新を待っていたためです。
ですから、内容は少し前のことになりますが、書き留めておこうと思います。
本当は、一つひとつ記事にしたいところなのですが、関連があるのでまとめました。
長文ですが、読んでいただけたら幸いです。
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【長引く分散登校】
2022年2月7日付 信毎朝刊 2面より
「学習機会減少で2000兆円損失か」
「日本でも教育格差拡大」
まず見出しが目に飛び込んできました。
コロナ禍の学校閉鎖などによる学力低下の記事です。
世界銀行による試算らしいですが、こんな記述も。
世銀は、学習機会を失った子どもは読解力や計算能力が低下したとし、学習危機が長引いており「子どもや家族、世界経済に壊滅的な影響を与える可能性がある」と警鐘を鳴らした。
確かに、学力低下は否めません。
冬休みが終わっても、なんとなく休みの延長のような状態が続き、外出もあまりできないことから、自宅でダラダラ過ごしている感じがします。
昼夜逆転の話はよく聞きますし、ゲームや動画視聴ばかりの毎日を過ごしている子が多いです。
学校も大変なのでしょう。
小学生の場合、プリントや課題帳を用意して宿題をたくさん出すところまでは良いのですが、学習の効果が得られているかのチェックができていません。
以前はできた計算問題が解けなくなっていたり、同じ間違いを繰り返したりということが多くなっています。
宿題を終わらせるのに必死な子もいれば、ときどきその多さに嫌気がさして泣き出す子もいます。
学校では、黙って給食を食べ、休み時間もできるだけ会話は禁止とか。
ストレスもだいぶ溜まっています。
ですから、分散登校中も、私たちの支援は続けています。
与えられた役目を果たすため、生徒さんや親御さんと毎日向き合っています。
時には悩んだり苦しんだりすることもありますが、それ以上に、ともに学びながら勉強の楽しさを味わっています。
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【長野市生活困窮者学習支援事業】
NPOの活動を始めて14年目になります。
これまで、本当に色々なことがありました。
その中でも、2016年から始まった「長野市生活困窮者学習支援事業」の委託事業者として、経済的に困難な状況にある生徒さんの学習支援に携わることが出来たことは大きな成果といえるでしょう。
今回は、この事業について、説明しようと思います。
現在進行中の活動に支障が出ては困りますので、個々の生徒さんの事例については触れないでおきます。
先日のラジオ放送でもお伝えしました。その内容はこちらです。
Q.「長野市生活困窮者学習支援事業」について詳しく説明してください。
事業目的は、「生活保護世帯及び生活困窮世帯の子どもを対象とし、基礎学力向上のための学習支援や学習の場所・機会の提供などを通じ、高等学校等への進学及び卒業を支援することで、子どもの社会的自立を促し、貧困の連鎖を防止すること」です。
平成28年度から事業を開始していますので、現在6年目になります。
事業内容は、学習支援、進学支援、修学支援などで、施設型と派遣型の2種類があります。
施設型は、アイウィル学習室へ対象となる児童生徒を受け入れる形をとっています。学習室の開催時間内なら、入室時間も滞在時間も自由に決められます。
訪問型は、担当講師が月に2回生徒の自宅や学校を訪問して学習支援を行います。1回2時間までとなっています。
施設型も訪問型も、事前に長野市へ申し込みが必要です。
尚、この事業は、長野市が負担する委託料において実施されるため、対象となるご家庭の費用負担はありません。
Q. 事業の対象者はどういう方ですか?
生活保護世帯及びまいさぽ長野市が係わっている生活困窮世帯の小学生から高校生までの児童・生徒及び高校生世代です。
※高校生世代:16歳到達の年度初めから18歳到達の年度末までの間の方。
Q. 講師はどんな方がやっているのですか?
登録事業者は他にもありますが、私たちの法人の場合は、法人に講師として登録している正会員です。
普段は個々に家庭教師や学習塾などの仕事をしています。
長野市から事務局に派遣依頼があったら、指導可能なメンバーが生徒さんを担当します。
Q. この事業の学習支援を申し込むにはどうすればいいのですか?
通常は、長野市の方から募集期間中に対象者へ通知を出しています。
直接申し込みをしたい場合は、まず、事業の対象者になるかどうかの確認が必要ですので、長野市役所生活支援課か、まいさぽ長野市へお問い合わせください。
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【学習支援の輪】
このブログ記事掲載の目的は、協力者を増やすことにあります。
活動の中身を知った上で、一緒に生徒さんのために学習支援をしてくれる方を募集します。
家庭教師や塾講師など、学習支援のできる方に当法人の会員になっていただくのが理想です。
それが難しい場合は、団体や学習塾等の事業者が、直接長野市へ事業者登録をしていただくことも可能です。
長野市は学習支援の委託事業者を随時募集しています。
興味のある団体は、長野市のホームページをご覧ください。
問い合わせ先も記載がありますので、直接お願いします。
→
https://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/seikatsushien/127340.html
長野市トップページ→組織でさがす→(保健福祉部)→生活支援課の新着記事(3/9更新)で見ることもできます。
行政関係の提出書類は非常に膨大です。
毎月の報告書も人数分なので何十枚も提出しますし、年度末の報告書は、それらをさらにまとめなければいけません。
私たちも、この仕様にしたがって、本年度も活動報告をします。
新年度の契約と登録作業も待っています。
3月、4月は事務仕事が非常に忙しいです。
ただ、これは嬉しい悲鳴です。
私たちに仕事を依頼してくれる関係者の皆様には大変感謝していますし、協力関係が築けているからこそ成り立つ事業だと思っています。
ですから、相談と報告はしっかりやるように心掛けています。
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【連携までの道のり】
活動を始めた当初は、自分たちに関心を持ってくれる人などいないと思っていました。
行政との連携は、NPO設立当初から希望していましたが、これがなかなか難しかったからです。
周囲に相談することもありました。
まずは、自分たちを知ってもらうところからスタートです。
長野市ボランティアセンターや市民協働サポートセンターの紹介で、他団体主催の大きなイベント等に参加させてもらい、他のボランティア団体との交流が生まれました。
頑張っている方々の存在は、大きな刺激となりました。
自分たちが企画したイベントの際には、マスコミ関係者の方々にも広報活動にご協力いただきました。広告費を出せない小さな法人にも目を向けてくれました。
多くの方々の支えにより、少しずつ活動の幅が広がっていくのを実感することができました。
ただ、コツコツと活動を続けながらも、行政や学校とどのようにつながっていったらよいかを模索し続けていました。
NPOとはいえ、民間の教育事業者が学校等の教育機関にかかわること自体が難しいのではないかと思います。
法人のパンフレットを持って教育委員会や学校を訪問したことは何度もありますが、知名度も実績もないため、最初は相手にしてもらえませんでした。
それが、国の施策で生活困窮者の学習支援に力を入れることになったため、状況は一変しました。
当時の長野市の担当者が、私たちアイウィルのホームページを見つけてくれ、一緒にやっていくことになったのです。
担当者はこの6年間で3名代わりましたが、皆さん良い方です。
「行政」という大きなくくりの中で、誰に話を聞いてもらえばいいのか途方に暮れていた当時からは想像もできないくらい、大変お世話になっています。
度々質問をし、改善を求め、話を聞いてもらう日々。
生徒さんのためとはいえ、本当にありがたく思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。